NNR第一巻『戦慄!日本列島ケイオス崩壊の危機!!?』
目次
P7『戦慄!日本列島ケイオス崩壊の危機!!?』(前編)
P53『戦慄!日本列島ケイオス崩壊の危機!!?』(後編)
2023年〇月×日
にら日記編集部
ここは、にら日記編集部。
そう。日本三大TCGブログの1つと呼び声高いあの『にら日記』の編集部である。(デネブログ、ガチまとめ、にら日記)
日本トップのTCG解説ブログを書くため、彼らは今日も汗水を垂らしながら業務に勤しんでいた……
だがしかしそんな中1人、パソコンの前で顔を曇らせている男がいた。
ケバヤシ(最近、記事の伸びが弱い……。やはり大型大会で入賞した次の日にラブホの駐車場で目覚めなければダメなのか……?)
彼の名はケバヤシ。
3度の飯より、ソウルを13種類貯めるのが好きなイカレ男である。
一人、ブログの低迷に課題を感じる一方で、
彼は今日も、お昼12時に更新されるカードファイト!ヴァンガードの『今日のカード』を心待ちにしていた。
Dスタンは2年度の終盤に差しかかり、最近はコモンやレアで意味不明なカードを配りがちである。
だが、環境シーンでは、控えめにいってゴミとしか言いようのないカード達も、
ケイオスの事しか考えていないケバヤシにとっては、嬉しい強化カードだと思えた。
彼は言う
『前の弾のケイオスより今弾のケイオスの方が強い!いや!昨日のケイオスより、今日のケイオスの方がっ…!いや!1分!1秒前のケイオスより!今この瞬間を生きているケイオスの方が強いんだよ!!』
彼はイカレポンチである。
右下に「ダークステイツ」と書いてあればもうなんでもいいのである。
時刻は11時52分。4日連続でダークステイツのカードが公開されなかった故に、彼の期待は最高潮であった。
ケバヤシ(あと8分もケイオスの事考えられるのか……うれちい……)
だがそんな中、彼のデスクの電話に着信が……
どうやら出来るライターに休息の時間は無いようだ。
ケバヤシ『はい。こちらにら日記編集部』
『読者の方ですか。』
『はい。』
『はい。なるほど?』
『え……?』
『……………(ゴクリ)……な……』
ケバヤシ『お電話ありがとうございました……日本1のTCGライターとして必ず原因を突き止めてみせます……!!』
ケバヤシは電話を切った後も立ち尽くしたままだった……普段冷静沈着である彼にしては珍しく、動揺が全く隠せていない。
ナワヤ『ケバヤシ、一体どんな電話だったんだ……??』
先程、ケバヤシを後ろから見ていたこの男の名はナワヤ
プレイングや構築に関していっぱしに人に押し付けるくせに、人のアドバイスを聞かないから下手なままで公認大会でもほとんど負け越しているという、筆者が一番嫌いなタイプの人間である。
ケバヤシ『ナワヤ……実はな……
先月、にら日記に俺が「日本列島ケイオス解説」の記事を投稿しただろ?』
ナワヤ『あ、ああ……。Twitterでも10万RT、ふぁぼ数は14万。ここ最近で1番の記事だ。流石お前だなって思ったよ。その記事に何か不備でもあってスポンサーに怒られたとかそんなか?』
ケバヤシ『いやそうじゃない。さっきの電話は読者からだったんだ。なんでも電話をくれた彼は、俺の日本列島ケイオスを完コピしてデッキを作ったのにも関わらず、公認大会で1度も勝てたことが無いらしい……。』
ナワヤ『………?』
ケバヤシ『しかも彼が言うには、彼の通っている地元のカードショップに日本列島ケイオスを使っている人はいないらしい……』
ナワヤ『………』
ケバヤシ『何故なんだいったい……俺がわざわざ地上最強のデッキを公開したって言うのに、なんで彼は勝てないんだ……?なんで誰も使わないんだ……?』
ナワヤ『…なぁケバヤシ』
ケバヤシ『なんだ……?』
ナワヤ『そんなんデッキが弱いからに決まってるだろ〜〜〜』
ケバヤシ『!?』
ナワヤ『何かと思えば、冗談やめてくれよ🤣🤣あんなネタデッキにすらなってない弱いデッキで勝てる訳ねーし、使う人がいるわけねえだろ🤣🤣🤣🤣🤣』
ケバヤシ『おいナワヤ……お前何言ってるんだ??』
ケバヤシ『お前おかしくなったんじゃないか……??』
ナワヤ『??何言ってんだお前。日本列島ケイオスは弱いだろ!』
魂の抜けたような顔をするケバヤシ
そこに走ってきた男が1人
タナカ『ナワヤさん何言ってるんですか!!日本列島ケイオスは強いですよ!』
ケバヤシ&ナワヤ『タナカ!』
彼の名はタナカ。ケバヤシの言うことを何故か毎回120%肯定彼女する男である。
タナカ『ナワヤさんの言ってることはおかしいですよ!日本列島ケイオスが弱い訳ないじゃないですか!』
にら日記のアクセス数ツートップを張る2人が同意見とは……(もしかしてホントに日本列島ケイオスは強いのかナ…?)と、ナワヤも一瞬揺らぐが…
ナワヤ『け、けどよ!実際使ってる人がいないってことは、日本列島ケイオスが弱いからじゃねえか!』
ケバヤシ『……。』
タナカ『ケバヤシさん?!』
ケバヤシ『いやナワヤ、それは違うぞ』
ナワヤ『え?』
ケバヤシ『その証拠に俺は日本列島ケイオスでお前のクロノジェットに勝っている!!』
ナワヤ『確かに言われてみれば、5割くらいで負けているな……』
ケバヤシ『そうだ!環境トップシェアの一角であるクロノジェットを取れるデッキが弱いわけないだろ!!』
ナワヤ『くぅっ!確かにそうかもしれない……』
(実の所はナワヤのプレイングがお粗末でアグロに対応できておらず、ケバヤシがよく億を捲っているからなのだが…ナワヤが気づく日は来ない…)
ケバヤシ『これで日本列島ケイオスが強いという事が分かったと思う。だが、日本列島ケイオスを使う人が全くいない理由は俺にもまだ分からない……』
タナカ『ケバヤシさん…』
ケバヤシ『これはNNRを動かすしかないか…』
タナカ&ナワヤ『ええ?NNRを?!?!』
そう!彼にはブロガーとは別にもう一つの顔がある!
NNR(にら日記ミステリー研究班)
ヴァンガード界隈に溢れる謎を解き明かす天才集団。
彼はそのリーダーである。
ケバヤシ『よし!まずはあそこに行くぞ!』
ナワヤ&タナカ『ケバヤシ……ああ!!』
‐‐ヴァンガードに精通する大学教授「doctor 大大」の研究室‐‐
ケバヤシ『という訳でこんな電話を読者からいただいたのですが、教授はどう思われますか?』
教授『なるほど…。つまりケバヤシ君は日本列島ケイオスが強いと思っているんだね?』
ケバヤシ『ん?はい。そうですが』
教授『じゃあ、私とファイトをしてみようか』
ケバヤシ『教授とファイトですか?』
教授『ああ。ファイトしてみない事には何も分からないだろ?』
一時間後……
教授『これが僕のエバたそデッキだよ』
ケバヤシ『0-10…こんなはずは……』
教授『なんか勘違いしてるみたいだけど、、、この日本列島ケイオスとかいうデッキは弱いよ?』
ケバヤシ『なっ……!えぇ…??』
教授『でも安心して欲しいんだよ。弱くても好きなデッキを使うのは大事な事なんだよ』
ケバヤシ&ナワヤ&タナカ『……。』
オフィスに戻った3人
ナワヤ『や…やっぱり日本列島ケイオスは弱いじゃねえか…ヘヘヘ俺が言ったのは間違ってなかったろ!』
ナワヤはバカなので、もうジェットで負けてたのは忘れているのである。
ケバヤシ『いや違うな。』
ナワヤ『なに?!』
ケバヤシ『日本列島ケイオスがエバに0-10するわけがない。今日はあまりにも毎回酷いデッキ事故続きだった……。』
タナカ『確かに言われてみればそうですね!G3ミカニで4パン出来たのは10戦中5回だけでした。何故あんなに事故ってそのままオブスク2点ぶちこまれて負けるんだ……?』
ナワヤ『何言ってんだꉂꉂ🤣𐤔それは教授が言ってただろ!日本列島ケイオスはよわ…』
ケバヤシ『いや違う!!
俺は独自にこの件を調査する!これにはもっと陰謀めいたものを感じるんだ……』
唐突にスマホをいじり出すケバヤシ
ナワヤ『ケバヤシ…調査ってスマホかよ……お前そこまで頭おかしくなっちまって……』
無視してスマホを弄り続けるケバヤシ
タナカ『仮面竜奏ですか…?』
ナワヤ『仮面竜奏って再来月の新弾だろ……?これと日本列島ケイオスが勝てないのって何の繋がりがあるんだ??』
ケバヤシ『これだよ……!』
タナカ『バンドリコラボがなんだっていうんです?』
ケバヤシ『お前らカスミちゃんの右上をよく見てみろ!』
ナワヤ『クリティカルトリガー……こ、これって!!』
タナカ『ま、まさか!!』
ケバヤシ『そう!日本列島ケイオス消滅の危機の原因は!!!』
ケバヤシ『この大人気コンテンツバンドリコラボクリティカルトリガーの登場によって、日本列島クリティカルトリガーの価値は著しく下落するだろう!そして使用者も当然減る!!』
タナカ『そ、そうか!知らん犬やヒーローより、好きな女の子使ってた方がそりゃ楽しい!!』
ケバヤシ『そう!そのバンドリコラボクリティカルのあまりもの期待値の高さによって、日本列島クリティカルのエネルギーは今も下がり続けている!!』
ナワヤ『そ、そうだったのか!!』
ケバヤシ『さらに、これを見てみろよ!』
タナカ『2025年末までのカレンダー…これもまた何か問題があるんですか??』
ケバヤシ『この情報が本当でヴァンガードが今後も続くならば、ヴァンガードは他作品ともコラボでクリティカルトリガーを配っていくんだろう!』
ナワヤ『確かに……それぐらいしないと…』
タナカ『オワコンであるヴァンガードの箱は売れませんもんね……』
ケバヤシ『そうだ!そうして色々な可愛い・格好いいクリティカルが配られ続ける事で日本列島トリガーの価値は0になり、そして……』
ナワヤ&タナカ『そして……?』
ケバヤシ
『日本列島ケイオスは消滅する!』
ケバヤシ『このまま行くとコラボブースター「けいおん!」が来て日本列島けいおん!になってしまうかもしれない……。」
タナカ『日本列島けいおん!…』
ケバヤシ『だが、日本列島デッキが生き残る道はこれしかない……』
ナワヤ『マジかよ……』
ケバヤシ『なんならこれは可愛い方だ…』
タナカ『ケバヤシさん!もっと恐ろしいことに気づいたんですか??』
ケバヤシ『ああ。改めてこれを見てみて欲しい』
タナカ『ああこれですか。いやぁ、ヴァンガードが2025年の末まで続くなんて、感慨深いですよ〜』
ケバヤシ『ああ。その通りだ。だが、気づいて欲しいんだ。この予定表には2026年以降が記されていない。つまり!2025年でヴァンガードはサ終する!!』
ナワヤ&タナカ『え、えええ!!』
ケバヤシ『さらに!!!!』
おしまい